2014年3月9日日曜日

75 第二章、共同体的献身の危機にあって>I. 現実の世界のいくつかの挑戦>都市文化の挑戦



75.都市では麻薬取引や人身売買、年少者の虐待や搾取、高齢者や病者の放置、さまざまな形態の汚職や犯罪が簡単に発展するということを無視することはできません。同時に、尊い出会いと連帯のスペースとなりうる場所が、頻繁に逃避と相互不信の場となってしまっています。家や近所の地区はつながりや統合のためというよりも、孤立と防御のために作られています。福音の宣言はそうした文脈において人の命の尊厳を改めて立ち上げるための基本でしょう。なぜならイエスは諸都市に豊かに命を与えたいと思っているからです(ヨハネ1010節参照)。福音が提案している人の命の一致に向かう完全な意味は、たとえ福音化の画一的で融通の利かないプログラムとスタイルはこうした現実にはふさわしくないことを忠告しておかなければならないにしても、都市の諸悪に対するよりより薬なのです。けれど深いところで人間らいいことを行き証しの温床とする挑戦の心において、またどの文化においても、どの都市においても、これを導入することは、キリスト者をより良いものとし、都市を実りに満ちたものとするのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿