2014年3月8日土曜日

63 第二章、共同体的献身の危機にあって>I. 現実の世界のいくつかの挑戦>いくつかの文化的挑戦



63.多くの国でカトリックの信仰は現在、新しい宗教的ムーブメントの急増という挑戦に直面しています。原理主義に走る傾向のものもあれば、神を除外した霊性を提案しているかのようなものもあります。これは、一方で、物質主義社会、消費社会、個人主義社会を前にした人間的反応の結果ですが、他方、大変な人としての痛みのさなかで生き延び、その欠乏に対して手っ取り早い解決を求める郊外や貧しい地域に生きている人々に見られる不足を利用しているとも言えます。こうした宗教的ムーブメントは、そのずる賢い潜入によって特徴づけられていて、猛威を振るう個人主義の中で世俗的理性主義によってあけられた穴を埋めに来るものです。しかも、これはわたしたちが認めておかなければならないことですが、もしわたしたちの洗礼による民の側でその教会への帰属意識を体験できなければ、わたしたちの小教区や共同体の中には、もう少し人を歓迎するような仕組みと雰囲気の存在も求められているのです。あるいはわたしたちの民の生活での単純な問題にせよ複雑な問題にせよ、これに対して答えを出すにあたり、官僚的な態度にかわって歓迎の仕組みと雰囲気が求められるのです。秘跡以外の福音宣教の仕方を認めない秘跡主義といったように、司牧的なことについての運営に関して支配的な態度が見られるところが多いのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿