2013年12月5日木曜日

48 第一章:教会の宣教的変容>V. 開かれた心を持つ母

48.もし教会全体がこの宣教のダイナミズムを引き受けるならば、それは誰をも除外せずにすべての人にたどり着かなければなりません。けれど、だれを特別に優先しなければならないのでしょう?福音書を読む時、ショッキングな指示にぶちあたります。金持ちの友人や近所の人ではなく、何よりも貧しい人たち、病気の人たち、よく軽蔑され忘れられているそうした人たち、「お返しするすべのない」ああした人たち(ルカ1414節)なのです。疑う余地もなく、これほどまではっきりしたこのメッセージを弱めるような説明の余地もありません。今日もいつも、「貧しい人々は福音の最優先の特典をもった相手」[52]であり、彼らに無償で向けられた福音を広める活動こそが、イエスが持って来たみ国のしるしなのです。まだるっこし言い回しを避けて、わたしたちの信仰と貧しい人たちの間には、分かち得ない絆が存在すると言わなければなりません。貧しい人たちを一人ぼっちに絶対にしないようにしましょう。


[52] ベネディクト十六世、ブラジルの聖パウロ大聖堂でのブラジル司教協議会との会合時の演説2007511日), 3: AAS 99 (2007), 428.

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