2013年12月1日日曜日

14 導入>III.信仰を伝えるための新しい福音宣教



14.時のしるしを共同体的に認識するのを助けてくださる聖霊への傾聴のうちに、2012年の107日から28日の間、〈キリスト教信仰を伝えるための新しい福音宣教〉をテーマに司教シノドス第13回通常総会が催されました。そこで、新しい福音宣教はすべての人に呼びかけられ、根本的に三つの状況で実現される、ということが思い出されました[10]。まず、〔通常司牧〕の状況について触れましょう。「(通常司牧は)規則的に共同体に足を運び、主の日にそのことばと永遠の命のパンで養われるために集まっている信者の心に火を灯すために、聖霊の炎によって活気を与えられています」[11]。この状況には強く誠実なカトリック信仰を保ち、たとえ祭儀に足しげく通わなくとも、様々な仕方でその信仰を表現している信者たちも含まれます。この司牧は信者たちの成長を目的とし、そうして神の愛によりよく生き方全体をもってますます応えていけるように、とするものです。二つ目に、〔洗礼の強い要求を生活に取り入れていない洗礼を受けた人々〕[12]の状況を思い返しましょう。彼らには心をこめて教会に属しているという感覚がなく、もはや信仰の慰めを体験していない人々です。教会は、いつも注意を払っている母親のように、信仰の喜びと福音に捧げる望みを取り戻す回心を彼らが体験できるように根気よく努めます。最後に、福音宣教は本質的に〔イエス・キリストを知らない、あるいはいつも拒んできた人々〕に対して福音を告げることにつながっている、ということを強調しましょう。彼らの多くは、古いキリスト教伝統のある国々においても、み顔へのノスタルジーに動かされ、ひそかに神さまをさがしています。だれにでも福音を受ける権利があります。キリスト者には誰をも除外せずに福音を告げる義務があります。新しい義務を押しつける人のようにではなく、喜びを分かち合い、美しい地平線を指さし、望ましい宴会の席を提供する人のようにこれを行うのです。教会は熱心な勧誘によってではなく、「魅力によって」[13]育つのです。


[10] Cf. Propositio 7.
[11] Benedicto XVI, Homilía durante la Santa Misa conclusive de la XIII Asamblea General Ordinaria del Sínodo de los Obispos (28 octubre 2012): AAS 104 (2012), 890.
[12] Ibíd.
[13] ベネディクト十六世、アパレシーダの聖地における第五回ラテンアメリカおよびカリブ司教協議会総会の開会ミサにおける説教(2007513日): AAS 99 (2007), 437.

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