2014年6月3日火曜日

188 第四章 福音宣教の社会的側面>II 貧しい人たちの社会的包含>神とともに叫びに耳を傾ける



188.教会はこの叫びに耳を傾けることへの強い要求がわたしたち一人一人のうちにある恵みの解放に関わる働き自身から湧き出ていることを認識してきました。そのようなわけで、これはただ限られた数人だけに特権として与えられた使命なのではないのです。「教会は、憐みの福音と人への愛によって導かれ、〈正義のための叫びに耳を傾け〉、これに全力をかけて答えたいと望んでいます」[153]。この枠組みでイエスのその弟子たちへのお願いが理解されます。「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい」(マルコ637節)。これは貧困の構造的原因を解決するため、また貧しい人々の総合的発展の推進のための協力にも、わたしたちが出会うとても具体的な悲劇を前にしての最も単純で日々の連帯の行為にも当てはまります。《連帯》という言葉は少し使われすぎていて、しばしば悪く解釈されていますが、それは寛大さの散発的な行為のいくつかに比べれば随分と大きなものです。共同体という言い回しや、ある人々の側からの財産の適切化に関してすべての人々の生活の優先性という言い回しにおいて考えるような新しいメンタリティを想像する子が前提となっているのです。


[153] 教理省指導書『リベルターティス・ヌンツィウス』(198486日), XI, 1: AAS 76 (1984), 903.

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