2014年6月5日木曜日

235 第四章 福音宣教の社会的側面>III 共通善と社会平和>全体は部分の上位にある



235.全体は部分よりも多く、それは単なる部分部分の合計でもありません。そこで、限られていて具体的な問題にあまりにこだわりすぎてもいけないのです。すべての人に益をもたらすであろうより大きな全を認識するためにいつもまなざしを広げなければならないのです。けれどこれを、逃避することなく、根差すところもない形ではなく行わなければなりません。神の賜物という、肥沃な土地、自分の居場所の歴史に根を下ろす必要があるのです。小さいことのうちに、近いところにあることのうちに働かれるのですが、より広い展望を持って働くのです。同じように、個人的な独自性を保ちそのアイデンティティを隠さない人は、心から共同体に参与するとき、自分自身の発展のために自らを消滅させるのではなく、いつも新しい刺激を受けるのです。これは人格を支配して消す球体でも、不毛にする孤立した断片でもないのです。

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